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詩
終わりの前
終わりを告げるヘリコプターが現れたぼくときみは丘の上にいて森の方角からそいつが姿を見せた途端に世界から色が落ちていくのがわかった機体からは光の粒がこぼれてい... -
詩
催花雨の詩
生温かい雨が降りその重たさは気分を沈めどこか遠くには晴れている街があるはずなのにとてもそうは思えないよあぁ、ほらまた雑音が鳴るカーテンを開けて大丈夫だよ雨の... -
詩
白い世界に生まれて
止めないで息をやめないで声を指を伸ばしてそっと膜を破り脈に触れるの熱い高揚をぼくに色は落ちて音を破って心臓の奥の熱だけを掴むの溶けてしまう温度を抱いて密度を... -
詩
引力に身を任せて
夜お姫様みたいなふわふわなワンピースを着てバレエシューズのかかとを踏みつぶして歩いている女の子その歩調はゆっくりで道に引かれた白線からはみ出さないようにうつ... -
エッセイ
新しい靴で歩いた気持ち
会社員をやっていると、毎日やってくる変わらない今日に、感謝できる時もあれば、不安感に襲われることもある。今は、後者だ。まるでゆっくりと踏み潰されているような...
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