この部屋に漂っている空気を無造作に吸い込み
力を込め、吐き出す
大きな声を出すのはいつ以来だろう
自分の口から発せられた声はあまりにもか細くて
ひとりの空間ですら恥ずかしさを覚えたけど
勇気を持って振り払うことにした
これは挑戦できるかどうかの挑戦だ
体内に目を向ける
息を吸って、空気が取り込まれていることを確認する
内蔵の動きを感じながら、声を出す
エネルギーは溜まっている
内側でぐるぐると回り続けている
僕自身を乗っ取らせなんかしない
適切に使いこなす
いけるよどこまでも
望むところにきっと
音はもう遥か後ろ
光る雲の上に立って
三日月の先端にタッチしよう